アレルギー対応レシピが盛り沢山!岡夫婦Youtubeチャンネルこちらから
チャンネル登録お願いします!

岡夫婦のFacebookページこちらから

written by 岡パパ

 

食物アレルギーをお持ちの方にとって、
外出時のお食事やデリバリーなどは大変気を使います。

自宅で調理する食事ですら、うっかりミスをしてしまい
アレルゲンの誤食を起こすことがあります。

それが、外食店などで調理されたお食事というと、
「本当に大丈夫だろうか?」と不安になってしまうこともあります。

今回ご紹介するのは、もしかしたら私達の身にも
起こりうるケースかもしれません。

 

<目次 Contents>

◆乳不使用のピザを注文。お店に何度も確認。

英国のハッサインさん一家は、世界的に有名なピザチェーン店で
息子ザヤーン君(2歳)のためにあるピザを注文しました。

ザヤーン君は、重度の乳アレルギーを持っている為、
普通のチーズなどがトッピングされているピザは
食べることができません。

こちらのピザチェーン店では「ヴィーガンのマルガリータピザ」
メニューにあるということで、ハッサインさんはお店に
『重度の乳アレルギーがあること』を事前に何度も伝えたうえで、
ザヤーン君のために「ヴィーガンマルガリータピザ」を注文しました。


(画像はイメージ)

※ヴィーガン食:動物性由来の食材を一切使用しない料理。
肉類全般はもちろん、卵や乳も使用しない。

 

ハッサインさんはピザを注文する前、そしてピザを受け取ったときにも、
そのピザが間違いなく乳不使用のものかを再確認されました。

スタッフの方から「間違いない」といわれたので、
ハッサインさんはザヤーン君にそのピザを食べさせました。

 

◆食べた直後に容態が急変!?なぜ!?

喜んでピザを食べていたザヤーン君。
しかし、食べ始めてから10分ほどして、ザヤーン君の具合が急変しました。
ザヤーン君は誰からの呼びかけにも反応しなくなり、嘔吐を始めました。

ハッサインさんは「もしかしたら、アナフィラキシーショック症状かもしれない」と思い、
すぐに吸入器と坑ヒスタミン剤を与え、救急車を呼びました。

駆けつけた救急隊員さんから、ザヤーン君が低酸素状態に陥っていると伝えられ、
病院についてからも容態は更に悪化し、蘇生処置を行う事態になりました。

ザヤーン君は2日間の入院となりました。
現在は100%とまではいかないが、順調に回復しているとのことです。

ザヤーン君がアナフィラキシーショックを起こしてしまったのは、
やはり注文したピザに乳由来のチーズが使われていたからでした。

「息子の容態の変化にすぐに対応していなければ、今頃どうなっていたことか。
あのような恐怖をもう二度と味わいたくはありません。
また、このような状況に誰一人陥って欲しくはない。
私たちの息子は幸いにも命が助かりましたが、他の人が息子と同じ目に遭っても
助かるかどうかはわからないでしょう。」

このように考えたハッサインさんは、この件をピザ販売店の上層部に伝え、
環境衛生局にも報告しました。

これは、単なるクレームを入れるということだけではなく、
食物アレルギーを持つお子様のご家族ならではの想いでもあります。

今回、誤ってチーズ入りのピザを手渡してしまったピザチェーン店では、
既に内部調査を終えて、スタッフの手違いにより別のピザが手渡されてしまったことが
判明しました。

ハッサインさん一家に、調査内容をと共に、二度とこのようなことが起こらないよう、
適切な対応をしていくとお伝えしたとのことです。

 

◆事故を防ぐ為にできることは?

今回の事故は、人為的なミスが引き起こしたアレルゲンの誤食による
アナフィラキシーショック発症でした。

このニュースを見た方々から様々な意見が寄せられました。

「ザヤーン君が助かって良かった」
「もう絶対にこのようなことが起こらないように気をつけて欲しい」

中には、
「深刻なアレルギー症状を持っているのなら、
 (チェーン店の)ピザを食べさせるべきではないのでは?」という
ご意見もありました。

確かに、商品の手配ミスやアレルゲンのコンタミネーションなどのリスクを考えると、
こういったお店で食べないほうが安心と考えるかもしれません。

でも、「できれば、家族(又はお友達と)みんなで、同じようなお食事を取りたい」
と考える食物アレルギーを持つお子様の保護者の心情もわかっていただきたいです。

だからこそ、ハッサインさんもお店側に何度も乳アレルギーがある旨を伝えてきたのです。

 

注文を受ける、調理をする、配膳する、様々な工程で『人』が関わってくる以上、
人為的なミスを全く無くすことは難しいことかもしれません。

だからこそ、スタッフの方へ食物アレルギーなどについての基本的な教育を
ぜひ行っていただきたいと思います。

また、ヴィーガンや低アレルゲンといった特別なお食事については、
外観などで識別できるようにするなど工夫する余地もあるかと思います。

例えば、食器の色やカタチを別ける、サインプレートを乗せるなどの対応を採用されている
飲食店さんもあります。

ピザであれば、丸いピザ、四角いピザは他と区別がつきにくいですから、
星型にしてみるなんてどうでしょう?(作れるかどうかわかりませんが・・・)

食物アレルギーなどがあるため、特別な食事を必要とする場合、
お店に事前に確認することはとても重要です。

その際、「他の料理と見分ける工夫がされているか?(食器、サインプレート、カタチなど)」
聞いてみても良いかもしれません。

世界中で食物アレルギーに悩む方は増えていると言われています。
今回のような事例は、もしかしたら氷山の一角で、
色んなところで起きているかもしれません。

消費者側と飲食店側、お互いの意識の差ができるだけ少なくなり、
コミュニケーションが取れ、このような事故が起きない社会になっていくことを
願っています。

記事参照元:ネタりかはこちらから