食物アレルギーでお悩みの方は増加傾向にあり、日々の生活での困りごとも多くなっております。
その予防法や治療法について世界中の医療機関などで研究されています。
国立成育医療研究センターにて牛乳アレルギーへの治療に対する有効性試験が実施され、その結果が公開されました。
（画像はイメージ）
＜有効性試験要約＞
国立成育医療研究センターにて、重い牛乳アレルギーのお子様への経口免疫療法に加え、加熱死菌乳酸菌（LP0132）発酵果汁飲料を摂取することで、経口免疫療法の効果が変化するかを検証する試験が行われました。
結果は、乳アレルギーの改善効果は得られなかったものの、免疫のバランスとしてアレルギーの強い状態が弱まり耐性獲得の方向へシフトした傾向がありました。
これは腸内環境の改善が関与した可能性があると考察されています。
この研究結果により、新たな治療に向けた可能性が広がりを見せました。
※経口免疫療法は医師の厳重な管理の下で行われるものです。自分の判断で勝手に行うことは大変危険です。必ず主治医の指示の下で行うようにしましょう。
アレルギー症状と腸内細菌との関係性については、様々な研究機関や医療機関などで研究が進められています。
今回は、短い期間で行われた試験であったということもあり、牛乳アレルギーをお持ちの方に対して耐性を獲得するまでは至らなかったものの、乳酸菌を摂取することにより腸内環境が改善して耐性獲得の方向へ動いたというのは、大きな発見だと思います。
この研究がさらに進んでいけば、日常的に特定の乳酸菌を摂取し続けることで、食物アレルギーへの耐性が付きやすくなる方法が確立され、治療者の身体に重い負荷が無く食物アレルギー寛解に向けて効果的な治療を行っていくことが出来るかもしれません。
今後の研究に期待しています。
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