我が家の娘には、小麦、卵、大豆、その他にも生の果物などなど、色んな食材に食物アレルギーがあります。

それらの食材を使用せずにお料理をするようになって、もう10年ほどになります。

通常では小麦や卵を使用するお料理で、それらを使わずに味は美味しく、見た目も近しいものにしていくのは、やはりとても大変です。

色んなお料理にチャレンジしていく中で、改めて思うのが、『卵』の有能さ。


(画像はイメージ)

卵は栄養価が高いだけでなく、調理次第で様々な役割を持つことが出来ます。

熱を加えると固まる性質(熱凝固性)泡立つ性質(起泡性)水と油を混ぜる性質(乳化性)保湿性などなど。

卵1つでこれだけの性質を持っていますが、これだけの多様な性質を1つの食材で持つものは・・・他に何かありましたでしょうか?

これらの性質を卵自体を使わずに、一気に代替できる食材というのが、身の回りにはなかなか無く、1つ1つを組み合わせて使ったりしています。

 

さて、その『卵』がここ数か月で大注目されています。

皆様もご存知かと思いますが、現在『卵』の市場価格が大変高騰しています


(画像はイメージ)

大きな理由としては、鳥インフルエンザによって卵を産む鶏を大量に殺処分しなければいけなくなり、そもそもの供給量が少なくなってしまっている事があげられます。

他にも、ウクライナ・ロシア間で行われている戦争による飼料価格の高騰や原油価格の高騰も影響しています。

 

卵は、一般家庭で食べられる以外にも、企業が製造・販売する様々な食品に使用されており、その価格が上がることで商品の値段を上げざるを得なくなったり、場合によっては製造・販売が出来なくなるということも有り得ます。

そんな中、食品業界から大注目されているのが、植物性の『代替卵』の存在

私たちも、過去に色んな『代替卵』製品を実際に食べてきました。

例えば、キューピーさんが開発した『HOBOTAMA』や、UMAMI UNITEDさんが開発した『UMAMI EGG』。

 

これらは主に卵に食物アレルギーを持つ方々でも、卵に近い食感や見た目を再現できる『代替卵』として開発されてきました。

ところが、今食品業界では、文字通り『卵』の『代替』としてこれらの商品を使うことが出来ないか?として注目しているのです。

 

実は、先日、ファベックス2023という食品業界向けのイベントに行き、食品業界の動向や新商品の情報を得てきました。

 

その中で、UMAMI UNITEDさんが「話題急上昇『代替卵』に関して」と題してセミナーを開催されていました。


(ファベックスで行われたセミナースケジュール表より抜粋)

 

現在起こっている『卵』の価格高騰の原因と供給不足への対策について、UMAMI UNITEDさんならではの視点でお話をされていました。

セミナー会場では、セミナー開始前から長蛇の列が並び、入場が始まると直ぐに100席ほどあった聴講席が満席になりました。聴講されていた方々は食品業界の方だけでしたので、皆様大変注目されていたということがわかりました。

実際にお話をお聞きすると「なるほど!なるほど!」と勉強になることが大変多かったです。

セミナーのお話の内容を詳しく書くことは出来ませんが、お話されていたことの中で「これはお伝えしたいなぁ」と思ったことを書いてみると、現在起きている『卵』の供給不足問題が、もしかしたら植物性の『代替卵』の普及に大きく影響するかもしれません。

 

今、私たちの周りにも『あるモノ』の代替品として誕生したものが、当たり前のように身近なお店で購入できています。

例えば『バター』の代替品として誕生した『マーガリン』。


(画像はイメージ)

 

マーガリンは、フランスにて隣国との戦争時にバターが不足したことにより、その代替品として開発されました。


(画像はイメージ)

 

今では、動物性の油脂を使わずに、植物性油脂のみで作られたマーガリンもあります。

他にも、牛乳の代替品として植物性乳の『豆乳』『アーモンドミルク』『オーツミルク』『ライスミルク』なども有ります。

これらの代替品の価格は、元の食材に対しても同等か安いものも有るくらいです。そして現在は、私たちの身の回りのスーパーなどで当たり前のように取り扱われ、選択して購入することが出来ています。

もしかしたら、植物性の『代替卵』も、近い将来には同じように、私たちの身の回りのスーパーなどで購入できるようになり、価格も手ごろになるかもしれません。

今、食品業界が注目し、実際に商品への採用が決まって供給量が増えていけば、大量生産化が進んで価格も抑えることができるようになり、かつ一般市場でも取り扱われるようになるかもしれません。

 

私たちは、今まで食物アレルギーという観点でしか『代替卵』を見ていませんでしたが、今回のような『卵』の価格高騰といった問題から『代替卵』が必要とされ市場への広がりが進んでいくことで、食物アレルギーを持つ方々にとっても嬉しい変化が起こり得るかもしれません。

数年後には、『UMAMI EGG』や『HOBOTAMA』、そしてこれから開発される植物性の『代替卵』が、私たちの身の回りのスーパーで当たり前に購入できるようになるかもしれません。

 

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