食物アレルギーでお悩みの方は世界中で増加傾向にあり、アレルゲンとなる食材を誤食したことによるアレルギー症状によって体調を崩すだけでなく、最悪の場合命の危険があります。

食物アレルギーへの対応の基本は、そのアレルゲンとなる食材を摂取しないことですが、その食材が一般的に良く使われる食材の場合は、日々の生活での困りごとも多くなってきます。

こうしたことから、その予防法や治療法について世界中の医療機関などで研究されています。


(画像はイメージ)

 

今回発表されたのは、ぜん息の治療薬として使用されていた薬が、食物アレルギーの予防効果があるとする研究結果です。

ぜん息薬『ゾレア』食物アレルギーリスクを低減させた研究結果

<研究内容概要>
今回の研究は、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)が一部助成した研究は国内10か所の医療施設にて実施されました。

対象となるのは、ピーナツと、他に牛乳、卵など少なくとも1種類の食品にアレルギーがあることが判明している小児118人です。


(画像はイメージ)

 

この小児118人を無作為に分けて、それぞれのグループに、ぜんそく治療薬として知られるゾレア(Xolair、一般名オマリズマブ)、またはプラセボ(偽薬)を投与しました。


(画像はぜん息のイメージ)

ゾレアはアレルギー性ぜん息の治療薬として20年以上前に承認されています。

報告では、ゾレアを投与した子どものうち67%が、アレルギー症状を起こすことなく少量のピーナッツタンパクを摂取できました。

一方、プラセボ群59人のうち、同じく少量のピーナツタンパクで症状が起きなかったのは7%だけでした(93%はアレルギー症状を発症)。

本研究結果は25日、米医学誌「ニューイングランド医学ジャーナル(New England Journal of Medicine)」に発表されました。

リンク(記事参照元):ぜんそく薬ゾレア、食物アレルギーリスクを劇的に低減 研究

 

今回の研究では、今までぜん息治療用に使われてきた薬:ゾレアが、食物アレルギー(対象食品:ピーナッツ)の発症リスク低減にも効果があるということが分かりました。

そして治験を受けた小児がピーナッツと、他にも何らかの食材に食物アレルギーをお持ちの方というのも1つ特徴があります。食物アレルギーをお持ちの方は、単体の食材だけでなく複数の食材に食物アレルギーを発症することが良くあります。

今回の研究にてゾレアを投与された約7割の方がアレルギー症状を起こすことなく少量のピーナッツタンパクを摂取することが出来ました。

卵、小麦、乳といった他の代表的なアレルゲンに対しても効果があるかどうかについては明示されていませんが、これから研究が進められるかもしれません。

米食品医薬品局(FDA)では、今回の結果を受けて、成人および1歳以上の子どもの食物アレルギーに対するゾレアの使用を承認しました。治療では2~4週間ごとに注射で投与するとのことです。


(画像はイメージ)

ただし、このゾレアの投薬によって食物アレルギーへの注意・警戒が不要となるわけではなく、わかっているアレルゲンは除去する必要は有るとのことです。

 

新しい治療薬を開発していくのは、おそらくとんでもなく大変な時間と労力、そして費用が掛かるのでしょう。そしてその薬が開発されても私達が使用できるようになるまで、何年も待たなくてはなりません。治療にかかる費用も高額になるかもしれません。

しかし、今まで使ってきていて安全性も確認されている薬に、食物アレルギーの発症リスクを低減させる効果があるのであれば、使用するまでの承認期間も短くできたり、治療費用もそこまで高額にならずに済むかもしれません。

今回のような研究の視点も含めて、今後の研究に期待しています。

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