ピーナッツは、アメリカでは代表的なアレルゲンの1つであり、ピーナッツに食物アレルギーを持つ患者さんは約300万人おり、その約半分が4歳~17歳とのことです。アメリカのお子様の2.5%にピーナッツアレルギーがあるとされています。

そして、ピーナッツは、アメリカだけでなく日本でも、そして世界中で代表的なアレルゲンとなっていると言われています。


(画像はイメージ)

そんなピーナッツアレルギーをお持ちのお子様たちにとっての治療薬が開発され、米食品医薬局(FDA)で2020年に承認されました。

ピーナッツアレルギー薬をFDAが初承認を紹介した記事はこちらから

その治療薬が現在、イギリスをはじめヨーロッパでも治験が進んでおり、このまま順調にいけば、イギリスでは英国立医療技術評価機構(NICE)が使用上のガイドラインを策定して、2022年2月に発表する予定とのことです。

 

<目次 Contents>

小児向けピーナッツアレルギー治療薬『Palforzia』 米国に続き英国でも承認見込み

 

『Palforzia』とは?

ピーナッツアレルギー治療薬『Palforzia』は、アメリカバイオ医薬品会社エイミューン・セラピューティクスが開発したものです。


(画像はイメージ)

『Palforzia』には、ピーナッツ・タンパク質が規定量含まれています。ピーナッツアレルギーの患者は、この薬を少量から摂取していき、徐々に摂取量を増やしていく仕組みです。日本でも行われているアレルギー専門医の管理下で行われる経口免疫療法と同様の効果を狙っています

『治療薬』といっても、「投与すればピーナッツアレルギーが治る」とか「アレルギー症状が出た時の為の緊急治療薬」というものでは無く、上述した通り、経口免疫療法において『量を厳しく計量して摂取し続けていく』という難しい作業をより簡易的にし、計測間違いなどを起こしにくくするという点では、食物アレルギーでお悩みのご本人や一緒に治療をしていくご家族の方々にとって、有用な薬となり得ます。

『Palforzia』は、既に米食品医薬局(FDA)で小児(4~17歳)向けに承認されています。

 

欧州でも治験は順調


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現在、『Palforzia』はイギリスをはじめヨーロッパでも治験が進んでいます。このまま順調にいけば、イギリスでは英国立医療技術評価機構(NICE)が使用上のガイドラインを策定し、2022年2月に発表する予定とのことです。

続いて、国民保健サービス(NHS)が臨床上の評価について監視し、承認されれば、一般的な医療現場でも保険適用の対象として広く使用されることになるのです。

 

投与方法と副作用は?

『Palforzia』はカプセルになっています。


(画像は薬を開発したエイミューン・セラピューティクス社のHPより)

カプセルは薬の成分量により11段階に色分けされており、医師は定められたガイドラインに従いながら患者に処方します。

数ヶ月間かけ成分量の増量を試みていき、最終的には個包装の薬による維持療法に移行していきます。

上述した通り、この『Palforzia』はアレルギー症状が出た場合の緊急治療薬ではありません。

経口免疫療法において『量を厳しく計量して摂取し続けていく』という難しい作業をより簡易的にし、計測間違いなどを起こしにくくする為に行うものですので、自己判断での増減は厳禁となります。また、服用期間中にもピーナッツを避ける必要があります。


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また、この薬を使用するにあたり、残念ながら副作用も確認されています。

副作用として確認されている症状は、腹痛、嘔吐、悪心、口腔違和感、口および耳のかゆみ、鼻水、咽喉の刺激感、じんましん、喘鳴、息切れ、アナフィラキシーなどが報告されています。

担当医はもちろん、患者自身も(そしてご家族も)これらのことをしっかりと理解して治療に臨む必要があります。

記事参照元:Sirabeeリサーチの記事はこちらから

 

いよいよ、経口免疫療法をしていく上での薬の保険適応での実用化が目前となってきました!

情報によれば、承認を待たずに薬を使用する場合は、日本円で120万円以上もかかるようです。これだけ高額だと、治療を行うことが出来る方も限られてきます。

保険適応がされることで、治療に向けてのハードルが低くなり、ピーナッツアレルギーの症状が軽減されたり、アレルギーが寛解される人が増えてくれればと願っています。

そして、この『Palforzia』での治験を基に、卵や乳、小麦といった他のアレルゲンに対しても治療薬が開発されていって欲しいと思います。

 

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