食物アレルギーに関して、その発症原因の究明や治療法など、様々な研究が世界中で行われています。
今回ご紹介しますのは、日本の食卓でも馴染みのある食材に、もしかしたら食物アレルギーを抑制する可能性があるかもというものです。
<目次 Contents>
リコピンに食物アレルギー抑制の可能性
十文字学園女子大学と京都府立医科大学などの研究グループは、トマトなどに含まれる色素成分・リコピンが食物アレルギーの症状を抑える可能性があると発表しました。
アレルギーを持つマウスにリコピンを食べさせたところ、症状の軽減を確認することができたとのことです。
この結果からアレルギー疾患の予防や治療に役立つ可能性があります。
リコピンを与える実験
リコピンを含む食材と言えば、真っ先に思いつくのはトマトですね。
(画像はイメージ)
他にもニンジンやスイカなどに含まれている、赤色やオレンジ色の色素成分です。
研究グループでは、卵アレルギーのマウスにリコピンの粉末を0.1%含んだ餌を1日に3~5グラム、4週間当てました。
その結果、アレルギー症状を弱くする機能を持つ細胞が大腸の粘膜内で増加しました。加えて、アレルギー症状発症時に増える物質の発生量が少なくなりました。
このことから卵アレルギーを持つラットのアレルギー症状が軽減されました。
改めて注目されるリコピン
リコピンは抗酸化力が高い成分として注目されており、血中の善玉コレステロールを増やす働きや、紫外線からの肌の保護を助ける機能などを売りにした商品が機能性表示食品として多く販売されています。
このリコピンを摂取することで、人のアレルギー症状を抑制する効果も確認できるようになれば、今後はリコピンを含む食材はますます注目されていくかもしれません。
今後の研究に期待
この研究成果は、11月に海外の科学雑誌に掲載されました。
研究チームの十文字学園女子大学 後田ちひろ助手は「まだ動物実験の段階だが、人のアレルギーの予防や治療、自己免疫疾患に対する安全な治療につながる可能性がある」と話しています。
今後は、アレルギー抑制の詳細な仕組みや、人への応用の可能性などを調べていくとのことです。
事参照元:Yahooニュースはこちらから
欧州では「トマトが赤くなると医者が青くなる」と言われるほどですから、トマトなどに含まれるリコピンが身体に良い働きをするというのは、良く聞くお話ですね。
そのトマトなどに含まれるリコピンを摂取することで、大腸内の粘膜でアレルギー症状を弱くする機能を持つ細胞が増加し、さらにアレルギー症状発症時に増える物質の発生量が少なくなるというのは、大変嬉しい結果です。
腸内とアレルギーの関係も研究が進められていることから、リコピン以外にもある栄養素を摂取することで、腸内の環境が変わり、アレルギー抑制に繋がるというアプローチが増えていくかもしれません。
今後の研究の成果によっては、人に対してもリコピンを含む食材摂取することでアレルギー抑制効果が確認することができれば、食物アレルギーを持つ方のアレルギー症状を抑制することや治療などに繋がっていくことが期待されます。
リコピンを多く含む食材の代表格:トマトは夏が旬の食材ではありますが、幸い日本ではハウス栽培などによって入手しやすい食材となっています。
(画像はイメージ)
そのまま生で食べても良し!煮ても焼いてもジュースにしても美味しいトマト。
リコピンは、熱に強い栄養素で、炒めたり煮込んだりしても含まれる量はあまり変わらないとのことです。さらに、熱を加える調理により、細胞壁が柔らかくなって壊れやすくなることで、リコピンを吸収しやすくなります。また、リコピンにはもともと油に溶けやすい性質があるので、トマトソースのパスタなど油を使って調理すると、さらに吸収率が上がるとのことです。
こういったリコピンの性質も踏まえた上で、より効果的に摂取できるお料理レシピなども注目されてきそうですね。
カゴメ トマトの栄養素「リコピン」に関する紹介情報はこちらから
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