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written by 岡パパ
食物アレルギーを持つ方は、アレルゲンとなる食材を口にするとアレルギー症状を発症して体調不良を起こします。重度の食物アレルギーをお持ちの方は、アレルゲンとなる食材が肌に触れただけでもアレルギー症状を引き起こし、場合によっては命の危険にも繋がりかねないアナフィラキシー症状を起こすこともあります。
食物アレルギーを持つ方は、日常生活で食べるものに注意を払っています。スーパーなどで食品・食材を購入する際には、原材料情報を読んでアレルゲンとなる食材が入っているかどうかを確認します。このように、アレルゲンの有無を確認をすることで、アレルギー症状を引き起こさないように自分でコントロールをすることができてきます。
しかし、自分で作るお食事ではなく、外出先でのお食事=飲食店でのお食事となると難しい点が増えてきます。メニューには、原材料情報が記載されていないのが(今も)当然であり、お料理に何が使われているかがわからないのです。最近では、食物アレルギーをお持ちの方への配慮として、メニューに表示義務のある特定原材料7品目や表示推奨の特定原材料20品目を記載してくださるお店も増えてきました。
食物アレルギーをお持ちの方としては、大変ありがたいことなのですが、そのアレルゲンの表示に誤りがあると、とんでもない事故に繋がることがあります。
ホテル内レストランメニューのアレルゲン表示漏れによりアレルギー症状発症
エビ・カニに食物アレルギーを持つ方が『スパ&ホテル舞浜ユーラシア』内のレストラン『オーキッド』をご利用されました。メニューには、代表的なアレルゲンの表示がされていたとのことで、その表示を信用し何を食べようか選んでいました。
見ると、エビの使用表示がされていない「中華丼」があり、「これは珍しい!」と、その方は中華丼を注文します。
(画像はイメージ)
運ばれてきた中華丼を食べてみたところ、『使用がされていない』ハズのエビが入っていました!
レストランのスタッフの方に確認したところ、中華丼にエビが入っていることは認識していましたが、アレルゲンの誤表示については把握されていませんでした。
お食事をされた方はアレルギー症状を発症した為、救急外来に行き治療を受けられました。幸いにも現在は快方に向かわれているようですが、一歩間違えれば死の危険も伴う大変危険な事故です。
この事故に対し、ホテル側は以下のように発表しました。
(画像は該当ホテルの発表より)
・中華丼以外のメニューについても使用している食材の管理などを見直しており、メニューにおけるアレルゲンの表記を全品中止する。
・アレルゲンに関する質問は、担当者へお問合せをお願いします。
ホテル側の発表はこちらから
今回の誤食事故によりアレルギー症状を発症された方に対して、レストラン、ホテル側の対応が「不誠実ではないか?」という感想を持たれた方が多く、ニュースとして取り上げられ大きな話題になっています。
記事参照元:
Yahooニュースはこちらから
Exciteニュースはこちらから
まとめダネの掲載記事はこちらから
※まとめダネによる掲載記事に、今回被害に遭われた方のTwitter投稿が掲載されています。
まず、アレルゲンの『誤表示』によりアレルゲンを誤食され、重いアレルギー症状を発症された方は、大変怖い思いをされたことと思います。心中をお察しすると共に、今後このような事故に遭わないよう願っております。
さて、食物アレルギーという言葉は、テレビなどのメディアによって取り上げられる機会が増えたことで、言葉の認知度は上がってきていると感じますが、今回の誤表示の件もあり、その理解度はまだ高いとは言えない状態だと痛感しています。
アレルゲンの誤表示をしてしまったレストランを含めたホテル側の対応として、アレルゲン表記を中止することを発表されていました。確かに、正確でない情報を表示されては、同じ様な誤食事故を繰り返してしまうことに繋がりますので、直ぐに是正させるべきです。
該当ホテルの当時のメニュー表(画像はYahooニュース記事より)
当時のメニュー表を見てみると、確かに中華丼には『エビ』のマークが描かれていませんが、よく見てみると「醤油ラーメン」に『小麦』のマークがありません。「アレ?この表示ってもしかして・・・?」と気づくことが出来れば、注文をする前にレストランのスタッフの方にアレルゲンの表示と実際に使われている食材の確認をすることができたかもしれません。
今回のアレルゲンの誤表示による事故では、『誤表示』となってしまったことはもちろんですが、お料理を提供したレストランやホテル側による「被害者の方がアレルゲン誤表示を訴えた時や、病院で治療を受けることになってしまった時の対応」や「今後の対策」について、多くの方々の注目が集まっています。「こんな対応はヒドイ!」といったように、憤りを感じられる方もいらっしゃることでしょう。
ただ、あまり感情的になってしまっては生産的な時間を過ごすことが出来なくなってしまいます。
今回被害に遭われた方が望んでおられるのは、「お料理を提供したレストランやホテル側からの心からの謝罪」と「今後の食物アレルギーへの対応をどのように真剣に取り組んでいくのか」、そして「その取組が被害に遭われた方にとっても納得できるものなのか」といったことではないでしょうか?
例えば、もし岡パパが今回のような事故を起こしてしまった当事者だとしたら、今後の対策としてどのようなことを考えるでしょうか?
・ホテルやレストランを利用される方がアレルゲン情報の確認を取ることのできる『食物アレルギーに関するお問い合わせセンター』を設けて「食物アレルギーをお持ちの方はこちらへお問合せください」といった連絡先がわかりやすく表示、お知らせする。
・利用される方の食物アレルギー情報を、お問合せセンターからホテル側とレストラン側にしっかりと情報共有がされるような環境作りをする。
・事前に食物アレルギーに関する情報を提示したお客様に対しては、ご利用される時に「メニュー内の食材に関する情報」をお伝えし食べることが出来るかどうかの確認を取るなど、お互いにコミュニケーションを取れるようにする。
上記のような対応は、実は岡夫婦が今まで利用させてもらったホテルなどで行ってくださったご対応でした。私達も娘の食物アレルギーに関する情報をホテル・レストラン側に提示したうえで、どのようなお食事のご対応を取っていただけるかコミュニケーションを取らせていただきました。スタッフの方には大変なお手数をおかけしてしまいましたが、お蔭様でこういった行程を踏んだホテルなどでのお食事では、娘はアレルゲンの誤食は起こしませんでした。
まずは被害に遭われた方に誠意をもって謝罪し、今後同じような事故を起こさないようにするために、上記のような取組を行っていきますと説明することができれば、被害に遭われた方も心のモヤモヤが少しは晴れていくのではないでしょうか?
今回の事故は、どのホテルや飲食店でも起こり得る可能性があると考え、業界として真摯に取組んでいっていただきたいと願っています。