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written by 岡パパ

 

9月12日にアレルギー対応スイーツコンテスト2020決勝審査が行われました。

今年に入り、新型コロナウィルスが猛威を振るう中、会場となった東京製菓学校さん、そして当日ご参加された出場者や審査員の皆様には、検温、手指の消毒、マスクの着用、三密にならないように行動するといったご対応を取っていただきました。

決勝審査作品の調理中は、静かながらも熱のこもった空気が満ち満ちており、私達審査員も背筋がピンとなるような気持ちになりました。

当日作っていただいた作品は、どれも素晴らしく、卵、乳、小麦を使わずにいかに美味しく作ることができるかという創意工夫に驚き、また食物アレルギーを持つ方々への心配りに感動しました。

既に、当コンテストHPにて結果が発表されておりますので、私達のサイトでも各作品の(岡パパの食べた)感想を添えながら、結果をレポートさせていただきます。

 

◆一般部門

3位

「シャルロット オー フレーズ」~いちごのシャルロットケーキ~

土台と周りを囲んでいるスポンジ生地はフワッと柔らかく、やや弾力がある食感です。米粉をメインにしていながら、固くなったりバサバサになることなく、米粉の良さを引き出して丁度良い食感に出来上がっている技術はお見事です。

たくさんのイチゴとブルーベリーの下には、イチゴ味のババロアになっています。

ババロアの爽やかな甘酸っぱさと、上に乗っているベリー、そしてスポンジ生地の素材の程良い甘さが上品に合わさっています。

それぞれの素材の美味しさを上手に引き出しただけでなく、見た目にも華やかで心躍らせる作品です。

 

 

2位

rice flower ~米粉のフルーツチョコケーキ~

スポンジ生地の食感はしっとり、モチっとしています。米粉特有のバサバサ感や固い食感はありません。スポンジ生地はビターなチョコレート味で、濃厚なカカオの味を楽しむことができます。

生地にはドライフルーツが含まれており、所々でドライフルーツの甘酸っぱい味と食感がアクセントになり、飽きが来ず楽しむことができます。

表面のアイシングシュガーのサクッとした食感から、スポンジ生地のしっとり、モチっとした食感、ドライフルーツのアクセント、そして全ての素材をまとめるビターチョコの味わい。

シンプルであるからこそ、それぞれの特性を上手に調和させた作品です。

 

 

1位

さつまいもモンブラン

モンブランのカタチをつくるさつま芋ペーストは、まったりとした食感で、クセは無くあっさりとしており、さつま芋の程良い甘さを味わえます。

さつま芋ペーストの中には、甘煮されたさつま芋、わらび餅があり、土台にはココア味のクッキーが使われています。

中に入っているさつま芋は、さつま芋のホクホク感を残しながら、優しい甘さを引き出しています。その下にあるわらび餅により、口の中をサッパリとさせてくれ、さらにモッチリとした食感を楽しめます。最後に登場するココア味のクッキーは、サックサクの食感で、カカオの香りが口の中で広がり、ホロ苦さとコクのある味わいです。

まったり→ホクホク感→モッチリ→サックサクという食感の変化と共に、全体的にあっさりとしながらも、さつま芋の良い甘さを引き出し、カカオのホロ苦さとコクで締め上げるという絶妙な組み合わせを創り出してくださいました。

 

 

◆学生部門

3位

reverie(リブリー)~夢想~

まず見た目で惹きつけられる!これぞ洋菓子という一品!

上のピンク色の層はベリーの甘酸っぱさを感じる口解けの良いムースです。中にはミックスベリーのジャムが入っています。こちらは強めの甘い味付けになっていますが、ベリームースが甘さ控えめでサッパリとしているので、口の中で混ざることで上手くバランスが取れています。

下の段のチョコレートムースは、濃いカカオの香りが口の中イッパイに拡がり、まったりとしたコクのある味わいです。

土台になっている米粉サブレは、サックリとした軽い食感で、香ばしくサッパリとした味わいです。

ベリーの酸味、ミックスベリーの甘み、ビターでコクのあるカカオの味わい、そして香ばしいサブレ、ひと口でいくつも味が変化し、そして最後には上手に合わさっていくという流れを感じさせてくれる作品です。

 

 

2位

求肥入りもちもちずんだシフォン

宮城の郷土料理である『ずんだ』を使っており、枝豆の甘い香りが拡がります。

シフォンケーキ生地はフワッフワでありながらモチっとしており、米粉を使ってこれだけの食感を創り出すのはとても凄いことですね。生地の味わいは噛むほどにお米の甘さを感じます。

うす黄色したクリームには、お豆腐とココナッツミルクを合せる珍しい組み合わせ。お豆腐の豆臭さをココナッツミルクが程好く抑え、深いコクを与えてくれます。

シフォン生地には、ずんだと求肥が挟まっており、中で『ずんだ餅』が出来上がります。

『シフォンケーキ』と『ずんだ餅』という、一見別物のスイーツ同士を、お豆腐とココナッツミルクのクリームが上手に橋渡してくれることで、見事に1つのスイーツとして組み合わせてくれています。宮城の名物:ずんだ餅を、アレルギー対応スイーツとしてさらに発展させてくださった作品です。

 

 

1位

Opéra aux châtaignes ~栗のオペラ~

まずは見た目で圧倒されました!美しい!

栗の渋皮煮は、ホクホクとした食感で、飴細工の美しさと共に、秋の味覚を楽しめます。

そこからケーキの層が始まっていきます。

1層目:白くサッパリとした甘さのクリーム。
2層目:カカオが香るフワッとした軽い食感のココアスポンジ生地とビターなチョコレート。
3層目:秋の味覚:栗の味わいを存分に味わうことのできるマロンクリーム。
4層目:カリッとした食感が楽しめるチョコレートクランチ。
5層目:再びマロンクリーム。
6層目:再び、フワッと軽い食感のココアスポンジ。
7層目:濃厚でコクがあり、ホロ苦さが全体の味を締め上げるガナッシュ。
8層目:最後のココアスポンジ。

なんと!8つもの層を重ね合わせています!!

栗の味わいとコクを表面に出しながらも、ガトーショコラのような濃厚な味わいでまとめ上げています。口に入れて、栗の香りと甘みを楽しんでからは、濃厚なカカオの香りと味わいが拡がり、幸せな余韻を長く感じられます。

いくつもの音楽や歌が重なり合って壮大な1つの作品となる、まさに『オペラ』の名前に相応しい作品です!

 

 

入賞はしませんでしたが、決勝審査に残った素晴らしい作品もご紹介します。

 

<一般部門>

豆乳ふわしゅ

豆乳で作られたムースは、お皿を揺らすとフルフルと揺れて、その柔らかさが伝わってきます。フォークを入れると、抵抗感なくスッと通っていきます。

口に入れたとたんに、淡雪のように「フワッと」「シュワっと」溶けていきます。作品名の「ふわしゅ」の通りです!

豆乳をメインに使っていますが、レモン汁の程良い酸味とメープルシュガーの甘味によって、豆臭さが抑えられ、豆乳の旨味が引き出されています。

トッピングに添えられたフィアンティーヌは、大豆粉と大麦粉で作られており、香ばしさとホロ苦さ、そしてパリッとした食感が加わり、豆乳ムースの味わいをより強く感じさせてくれます。

こちらの作品は、ご家庭でお子様と一緒に作って楽しむことができるようにと調理時間も短く、使用する食材もスーパーなどで揃えられるもので考えてくださっています。

 

 

<学生部門>

アップルアーモンドムース

白いムースと頂上に添えられたリンゴが美しいこちらの作品。

豆乳ホイップクリームとアーモンドミルクは、甘さ控えめながらも、コクのあるまろやかな味わいで口の中でスッと溶けていきます。そのムースの中には、甘く煮詰められたリンゴのコンポートが入っています。

ムースだけでは少しインパクトが足りず、リンゴのコンポートだけでは主張が強すぎる。その2つを一緒に食べることで、口の中で混ざり合い、甘さとコク、爽やかな酸味が拡がっていきます。

土台になっている米粉のサブレは、フォークで刺さるほどの柔らかい感触で、食べてみると軽くてサックサクの食感です。

この味と食感の組み合わせは見事の一言!外観、味わい、食感といくつもの創意工夫が集結し、カタチになった作品です。

 

 

ベジルーツドーム

チョコレートで作られた丸い球状のドームが目を惹きます。このドームに、温められたイチゴソースをかけることで、チョコレートドームが溶けていきます。

すると中から豆乳ムースやゼリーが登場するサプライズ!

豆乳ムースは甘さ控えめであっさりとしています。ゼリーに使われているのは、なんとトマトジュースとリンゴジュースという組合せ。

トマトの甘みとリンゴの酸味という大胆な組合せですが、あっさりした豆乳ムース、溶けたチョコレート、温かいイチゴソースという個性豊かなパーツを見事にまとめてくれています。トッピングに加えられたミニトマトのはちみつ漬けも良いアクセントになっていました。

最初から最後までワクワク・ドキドキと心躍らせてくれる素晴らしい作品です。

 

以上、一般部門、学生部門合わせて9作品のご紹介でした。

 

本スイーツコンテストの審査委員長を務めてくださいました、パティスリー・ドゥ・シェフ・フジウオーナー藤生シェフ様からは

「第2回目となる本コンテストでは、色々なタイプのお菓子が出てきて、審査する側としてとても楽しむことが出来ました。中でも、今回賞を取られた作品には素晴らしいアイディアが盛り込まれていました。来年も開催される本コンテストに向けて、また新たに素晴らしい作品を開発してくださることを願っています。」

と感想のお言葉をいただきました。

 

 

今回のアレルギー対応スイーツコンテストにて実行委員、審査員をさせていただきました岡パパとしては、面白い発見もありました。

各作品、とても個性的で外観、食感、味、香りなど細部にわたって工夫がされていました。また卵、乳、小麦を使用せずに、これほど美味しいスイーツを作ることができるのかと、改めて驚きと感動を覚えました。

一般部門と学生部門の作品をよく比べてみると、それぞれに共通項のようなものがあると感じました。

一般部門の作品は、「ご家庭の方が作った場合にも、再現しやすいもの」が多かったと思います。これは、一般部門にご応募された方々の多くが、ご家庭でお菓子作りをすることを、より具体的にイメージされたのかと推察します。

そして学生部門の作品は、「既成概念に捕らわれない新しい創意工夫が加わったもの」が多かったと思います。卵、乳、小麦を使用せずに、いかにワクワクするような、美味しく食べることのできるスイーツにすることができるのか、大変な勉強と研究をされたものと推察します。

こういった傾向の違いが現れるのも、部門を分けてコンテストを行う魅力の1つだと思います。

 

食物アレルギーをお持ちの方も、そうでない方も、一緒になって楽しくワクワクしながら美味しく食べることのできる素晴らしいスイーツ作品の数々。皆様にもお作りいただけるように、レシピの公開も準備しております。

「これ!食べてみたい!!」というものがありましら、ぜひチャレンジしてみてください。

最後に、今年のアレルギー対応スイーツコンテストにご応募いただきました皆様、本当にありがとうございました。

 

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