食物アレルギーを持つお子様が小中学校で集団生活を送っていく中で、大きな課題の1つが『給食』です。

食物アレルギーを持つお子様のアレルゲンや重症度によって対応ができるかどうかは変わってきますが、自治体や学校によっては代表的なアレルゲンを除去する『食物アレルギー対応給食』を提供してくださるところもあります。

アレルギー対応給食を作るだけでなく、食器の色を変える等の工夫をすることで、アレルゲンの誤食を防ぐ取組をされていらっしゃる例もお聞きしています。

しかし、人間が行っていることですから、どうしてもミスは発生してしまいます。

 

<目次 Contents>

給食にアレルギー成分の食材混入 給食センター職員2人を懲戒処分

 

岐阜県高山市の学校給食センターにて、食物アレルギーを持つお子様向けに調理した給食にアレルゲンが誤って混ざり、その給食を食べた児童生徒がアレルギー症状を発症しました。

同市の小中学校向けの献立メニューの『コーンスープ』に、誤って乳成分を含むコーンクリームが混ざってしまい、乳に食物アレルギーを持つ児童生徒13人がアレルギー症状を発症しました。内3人は病院へ運ばれたとのことですが、命に別条は無いとのことでした。


(画像はイメージ)

 

なぜ混入が起きたのか?

同市のアレルギー対応給食(除去食)は、調理の前日に対象となる食材について栄養士や調理に関わる職員全員で情報を共有することになっています。アレルギー対応給食を作る当日は調理過程にて対象となる食材を加える前に対応除去食分を取り分け、他とは別に調理することになっていたようです。

しかし、アレルゲンを混入してしまった当日は、原料に乳成分の含まれる「クリームコーン」を加えた後に取り分けたということです。

 

給食センター職員2人を懲戒処分

市は、調理を担当された業務主任の方1人、業務員の方1人の合わせて2人を懲戒処分にするとともに、監督を怠ったとして別の業務主任に訓告、その他4人を厳重注意や注意としました。

市教育長は「二度と起きないよう、再発防止に取り組む」とコメントを出しました。

 

記事参照元:Yahooニュースはこちらから

岐阜新聞Webはこちらから

 

まず、今回のアレルゲン誤食にてアレルギー症状を発症してしまった児童生徒の方、そして保護者の方々へ心よりお見舞い申し上げます。

 

情報の共有化はされるのか?

さて、今回の給食センターでの調理員さんが誤ってアレルゲンを含む食材を使用してしまった件、大きな課題を抱えていると思っています。

該当の給食センターでは、アレルギー対応給食を作るということから、上記のようにルールを定め、危機管理は行っていたはずです。しかし今回は想定していたルールが適応されない事態が起きたということです。これは場合によっては全国のアレルギー対応給食を作る施設でも起こる可能性があるかもしれません。

高山市が同様のミスが起きないように、管理を厳格化し再発防止に取り組むことは、同市にお住まいの方にとっては1つ安心できることかと思います。しかし、他の自治体に住んでいる食物アレルギーを持つ児童生徒の保護者の方は「うちの(アレルギー対応)給食は大丈夫だろうか?」と不安に思うかもしれません。

今回のような事故が起きたときには、アレルゲンとなる食材が入ってしまった原因と対策を一般公開し、全国の給食を作る施設にて情報共有をしていただくといった仕組みがあれば良いのですが、そういった制度があるのかを岡パパは存じ上げません。

(もしご存じの方がいらっしゃったら教えてください)

もし無いのであれば、ぜひ全国で事故原因と再発防止に向けた取組の情報共有化をしていただきたいです。

※高山市のHP内にある給食センターに関する情報を閲覧しましたが、今回のアレルゲン混入事故の原因や再発防止への詳細な取組についての情報は、岡パパは見つけることができませんでした。

 

職員の方への今後の対応は?

今回、誤ってアレルゲンを含む食材が混ざってしまったことで、食物アレルギーを持つ児童生徒にアレルギー症状を発症させてしまいました。懲戒処分となってしまった2人の方、そして同じ施設で給食を作っている職員の方々は、大きな後悔の念を持たれていらっしゃることと思います。

懲戒という判断が正しいのかどうか、岡パパには判別付きませんが、決して軽いものでは無いと思います。

調理員の方々は、毎日、児童生徒の方々に笑顔で楽しく給食を食べてもらえるように一生懸命にお食事を作ってくださっています。学校給食への食物アレルギー対応(除去食)は非常に難しく、今回の件以外にも全国でアレルゲン混入などの事故が起きています。

調理員の方々も安心して食物アレルギー対応の給食を作っていくことができるように、施設の充実化や専用調理員の採用といった対応を検討・採用していく必要性もあるのではないでしょうか?

もちろん、先月事故が起きたから、来月から新しい施設にします!とか、新しい専用調理員さんを採用します!と、急にはできません。ただ、食物アレルギーをお持ちの方は全国で増加傾向にありますので、各自治体でもいつかは何かしらの対応を行っていく必要が出てくるでしょう。

各自治体のHPなどに、学校給食の食物アレルギーへの対応についての現状と今後の計画などの情報がわかりやすく掲載されていると、その自治体にお住まいの方は安心できる材料になりますし、調理員の方にとってもそのようなビジョンのある施設で働きたいと思うのではないでしょうか?

 

今回の事故を教訓に、学校給食における食物アレルギーへの対応が1歩でも進んでいただければと願っています。

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