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written by 岡パパ

 

幼保育園や学校などに通うお子様に食物アレルギーがあると、
保護者の方は「給食は大丈夫かな?」と心配になります。


(画像はイメージ)

2015年12月に施行された『アレルギー疾患対策基本法』には
「アレルギー疾患を有する児童に対し、適切な教育的配慮をするよう
努めなければならない。(一部抜粋)」と書いてあります。

アレルギー疾患対策基本法について書いた記事はこちらから

各自治体、幼保育園、学校で様々な取り組みがされていますが、
食物アレルギーは人によってアレルギー症状を起こす食材=アレルゲンも
異なる上に、どれだけの量を摂取できるのかも違ってきます。
場合によっては、肌に触れただけでアレルギー症状を発症することもあります。

対策をする幼保育園、学校側としても、
お子様の安全を第一に考えつつ、どうすれば楽しく学校生活を送ることができるかと、
様々な視点から取り組んでいく必要があるかと思います。

そんな中、長崎県教育委員会では、食物アレルギーをお持ちの
児童・生徒が
給食でアレルゲンとなる食材を誤食しないようにするための
あるシステムを独自に開発されました。

 

<目次 Contents>

【アレルゲン誤食をITで防止】

長崎県教育委員会では、食物アレルギーをお持ちの児童・生徒が
給食でアレルゲンとなる食材を誤食することがないように、
多重チェックすることのできる
「食物アレルギー管理システム」を独自に開発されました。

このシステムは、パソコンやタブレット端末で操作することができ、
学校側・保護者側と複数でアレルゲン誤食を防ぐための
チェックをすることができます。

 

◆学校側も保護者も負担が増していく現状◆

長崎県内で給食を実施している公立小中学校の児童・生徒のうち、
食物アレルギーをお持ちのお子様は4.2%(2016年度)とのことです。

年々、その人数は増加傾向にあり、
学校側ではお子様一人一人のアレルギー情報を把握して
保護者の方と連絡調整を行い、さらに対応食を手配するなど、
負担が増している現状があるとのことでした。

保護者の方は、印刷された献立表に保護者が手書きで記入する形で
毎食の対応を学校側に伝えていました。

負担が重なっていくことは、見落としなどの人為的なミスを
発生させる要因にもなりうる為、できるだけ負担を少なくし、
かつ複数の方で誤食を防ぐ対応を行っていくことが望ましいです。

 

◆複数の方で情報共有するシステムの登場◆

4月から運用が始まる「食物アレルギー管理システム」では、
食物アレルギーをお持ちの方のアレルギー情報を、
オンライン上で栄養教諭が登録します。
すると、献立の食材に含まれるアレルゲンの項目に
「×」が自動表示されます。

保護者の方は、端末からソフトに接続すると、
それぞれの献立に対し、
「除去食」「家庭から持参」「食べない」といった
対応方法を選択して送信します。


(画像はイメージ)

学校側では、担任の先生らが食物アレルギーをお持ちのお子様ごとに
適した配膳がされているかどうかを調べて、タブレット端末で確認します。

校長先生などの管理職の方も、食物アレルギーをお持ちの方全員分の項目を
一覧することができます。

これにより、アレルゲンとなる食材の誤食を防ぐために、
学校側が同時に複数人で多重チェックすることができます。

 

IT技術の発達により、情報を多くの方が共有し確認することが可能になりました。
また、タブレット端末やスマートフォンなどの普及で、
時間や場面を選ばずに情報を確認することもできます。

このような良いアイディア、システムが出てきましたら、
他の自治体さんでも取り入れていくことで、
アレルギー対応への課題解決に繋がるかもしれません。

「ウチでこんな対応始めたよ!」
「その対応、ウチでも使いたいから教えて!」
そんな風に軽くできるかはわかりませんが(笑)、
教育委員会の方々による視察などで、
良いアイディア・システムが拡がっていってくれれば嬉しいです。

記事参照元:西日本新聞の記事はこちらから